エジプト - めんどい! - Luxor in Egypt


エジプトといえばピラミッドがあまりにも有名ですが,実は観光としての見どころは,ピラミッドのあるカイロ周辺だけではなく,さらに南に位置するルクソール (Luxor) やアスワン (Aswan) にも多く存在します.
特にルクソールは,有名な王家の谷や,見応えたっぷりの神殿があるため,今回の旅行でも行先として設定しました.
そのため,カイロ空港に到着後,乗り換えてルクソール空港に向かいます.

ロンドンからカイロに向かう飛行機で寝るはずでしたが,
全然寝れませんでした.
L君も同じだったようで,飛行機で寝る計画は今後使わないことにしました.
眠いです.

さて,カイロ空港への到着予定が5:10.
ルクソール空港行きの飛行機が6:25発です.
国内線なので,1時間あれば問題ないという計画です.

ところが、カイロへの到着が少し遅れました.
大急ぎで乗り換えたいところですが,まず入国でひっかかります.
ビザが必要で,入国前に買うことは調べていたのですが,どこで売っているかわからない,,,
結局机だけ置いている汚い部屋でした.
支払いをしようとすると,現金しかだめだと.
エジプトポンドなんて持ってないわけで,先にあるATMまでダッシュ.
カードを入れて情報を入力するも,
「このカードは使えませーん」
私とL君の持っているすべてのカードを試しましたが,全部エラー.
いや,それはシャレにならん,とか言いながらダメ元でもう一巡.
さっきとはエラーが出る場所や,メッセージが違います.
機械としておかしいだろ,とか言いながらもう一巡.
お金出てきました.
むしろ不安です.
とりあえず出てきたお金で二人分のビザを買い入国.

今回は日程が長いということで,1つだけ預け荷物があり,これが出てくるのを待たなければなりません.
が,いくら待っても荷物が出てきません.
近くの担当者に聞いても,
「そのうち出てくるよ」
みたいな適当な反応です.
結局荷物が出てくるまで30分くらいかかりました.

さらに,ルクソール行きの飛行機は違うターミナルから出発のため、ターミナルの移動が必要ということが分かりました.
大慌てで移動しようとしますが,何で移動したらいいのかわからない.
聞くとバスとのことですが,バス停がない.
次に来る時間も適当.
やっと来たと思ったら,そもそもバスではなくただのバン.

ターミナルについたら入り口でX線検査.
少し進んだらまた検査.
しかも効率が悪いのでやたら渋滞.

はい.乗れませんでした.

過去最大のトラブルです.
チケットを取った旅行会社に問い合わせたところ,なんと飛行機が飛んだ後なのに,キャンセルができるとのこと.
色々やり取りをして,損失はそれぞれ5000円で済みました.

6:25発の予定だったところが,15:30までずれました.
仕方なく飛行場をウロウロします.



空港外観,字が読めません.


空港からの展望,街に何か一層のもやがかかっています.
砂?埃?
大気汚染なのは間違いなさそうです.

まずはお金が必要です.
今回は時間があるので,ATMで何度も試します.
(そもそもこの行為がおかしいんですが)
10回くらいすると、お金が出てきました.
なんだこれ.

次に,SIMカードを買おうと、L君が買いに行っているとき,おじさんが話しかけてきました.
「やあ,どこから来たんだい?」
「日本です.」
「ようこそエジプトへ.君はあそこで掃除をしている人たちをかわいそうだと思わないかい?」
「?」
「彼らに寄付をしてあげてほしいんだ.」
「あ,帰りに余ったお金を寄付ボックスに入れますよ.」
「いや、それじゃあ彼らには届かないんだ.」
「はあ,,, じゃあどうすれば?」
「私に払いなさい.」
「それってあなたのものになりますよね?」
「ならないよ.私があの人たちに渡すから.」
「じゃあ俺があの人たちに直接渡せばいいですよね?」
「今彼らは仕事中だよ.私が渡しておくよ.」
「だからそれあなたのものになりますよね?」
「ならな,,,」
「なりますよね?!!」
去っていきました.
撃退完了.
ここでも日本人は舐められているんだなと分かりました.

その後適当に昼ごはんを食べ,
飛行機に乗り込むための手荷物検査です.
「この入れ物何?」
「パスポートケースです.」
「おしゃれだね.この中に入っている棒状のものは何?」
「ボールペンです.」
「これもおしゃれなんだね.じゃあ僕がもらっておくね.」
「ハハハ」
「ハハハ」
…いや,返せよ.
お気に入りのボールペンを普通にかすめ取られるところでした.


日も少し傾いてきたころ,ようやくルクソール行きの飛行機です.
空港で少し寝ましたが,ここでも寝るぞ!と思いきや,周りにいたアラブ系ガールズのアゲアゲトークによる睡眠妨害にあいました(特にL君).


やっとルクソール空港到着です.
とりあえず今日中に来れてよかった!

さてここからがまためんどくさい.
タクシーが値段交渉性で,やたらボられるらしい,,,
複数のタクシーと交渉して,一番安いものを選択,実際はかなり交渉して時間がかかっています.




ナイル川のほとりの高級ホテルです.
といっても、一人1万円程度です.
物価が安いので,ホテルの値段も軒並み安かったです.
治安が悪いと聞いていたので,ちゃんとしたところを選びました.

もう日は落ちてしまいましたが,夜でも観光に行ける場所に向かいます.
むしろ夜の方がいいという情報だったので,飛行機に乗り遅れた時間ロスを,ここで解消もできます.

歩いて向かっていると,色んなところから声がかかります.
「馬車乗って行けよ!めっちゃ安いよ!」
「これ買ってくれよ!安いよ!」
「金くれよ!」
色々おかしい.

歩いている横をずっと並走しながら,
話しかけてくる馬車のおっちゃん.
「どこにでも1000円で連れて行ってやるよ!」
「いらない」
「じゃあ500円でいいよ!観光遊覧付きだよ!」
「いらない」
「神殿に行くんだろ?300円でいいよ!」
「いら,,,結構安いな,,,でもいらない」
「分かった、200円でどうだ?」
「2人で?」
「ああ!もちろんだ!」
ということで、200円で神殿まで馬車に乗りました.
マジこの交渉めんどくさいんですけど,,,


ルクソール神殿 (Luxor Temple).
今までのめんどくさい空気がすっ飛ぶくらいの迫力です.
しかもライトアップがまたいい雰囲気を醸し出しています.



神殿に向かう道の両脇には,無数のスフィンクスが.


ちなみに神殿の前に立っている棒は「オベリスク」というのですが,片方無いんですね.
もう片方は,実は私の行ったパリのコンコルド広場に立ってます. →リンク

それでは神殿に入っていきます.







うおおおお,これあかんやつや.
すごくて言葉にできないやつや.






この幻想的な雰囲気.
ライトアップ好きの私にはたまりません.
ゆっくり神殿を練り歩き,神秘的な空間を楽しみました.
もう一つ神殿があるのですが,時間がなくてそちらに行けないのが残念です.

さて入り口まで戻ると,さっきの馬車のおっちゃんが待っています.
「さあ!次はどこに行く?おすすめのマーケットがあるぜ、そこにしよう!」
勝手に話を進めてますが,まあもう遅くなってきたので,まだ開いているマーケットとやらを見て,晩御飯を食べて帰ることにしました.

馬車で少し走ると怪しい店に着きました.
「カモ連れてきてやったぜwww」
「でかしたwww」
そうにしか聞こえない会話をしています.



パピルスに書かれた絵やお土産など,なかなかのラインナップです.
後から見ても、ここの品質は高かったと思います.
ただ値段が怪しすぎるw
パピルスに書かれた絵は,すべて半額にしてくれるとのこと.
最初から全品半額ってwww
L君は絵が気に入ったようで,3枚ほど買っていました.
私も1枚買いました.
「何か日本のものを持っていないか?安くするぜ」
「?」
「日本のものだよ.ボールペンとかなんかないのか?」

ここで謎が一つ解けました.
エジプトでは日本のボールペンが人気らしく,値段交渉の時には,ぜひ持っていくべきものの一つだそうです.
だから空港で私のボールペンが取られそうになったんですね.
ということで,L君が手持ちのコンドームをあげていました.
なぜ,,,

私は帽子を持っていなかったので,日差しを避けるものが欲しくて探していたところ,触り心地の良いシルクのターバンがありました.
これ安かったら買ってもいいなと思えるものです.
「これいくらですか?」
「いいものに目をつけるね!これは高級なやつで,12000円だよ!」
「あ,じゃあいいや」
「待て待て待て!じゃあいくらなら買う?」
またこれか,,,
「1000円くらいの安い帽子代わりのものが欲しいんで、そんな高いのはいらない」
「じゃあこっちのターバンはどうだ!」
「そっちのは柄も素材も好きじゃないからいらない」
「じゃあこのシルクの10000だったらどうだ!」
「だから1000円くらいの他で探すからいいよ」
「分かった.8000円だ!」
「いらないって」
「いいだろう.5000円だ!」
「いや、そんないいやつじゃなくてもいいから,他で探すって」
「3000円なら買うだろ」
「買わね」
「2000円だ!これ以上は下げられねー」
「1000円台なら考えるわ」
「1800ならどうだ」
「もう一回下がったら買うよ」
「なんて奴だ,1600にしといてやるよ」

めんどい!

一度の買い物になぜこんなに時間と労力が必要なのか?
そして適正価格はどこなのか?
もう買い物が面倒くさい.

怪しさ満点のマーケットを後にして,晩御飯に行きます.
観光客相手のレストランらしいですが,物価が安いので問題なしです.
馬車がレストランに着きました.
「はい,200円」
「こんだけサービスしたんだから、もうちょっと払ってくれよ」
「,,,ノー」
「200円はひどくない?」
「約束は約束だからね?」
「分かった.支払いは200円でいい.でも馬が頑張った分は?」
ここでL君が吹きました.
馬が頑張った分 がツボったようです.
200円だけ払って離れようとすると,
「明日のタクシーは準備できているのかい?」
「いや,今検討中」
「じゃあ俺がいい奴紹介してやるぜ!」
「いや,検討中だって」
とか言いながら,食事に向かいました.

おいしいと評判のSofra





見た目はともかく、久々に米を食べたせいか,すごくおいしく感じました.
今日のめんどくささを笑い話にしていると,L君がネットから見つけてきました.
「世界3大ウザい観光国 インド モロッコ エジプト」
あ,やっぱり有名なんだ.

タクシーは昨日飛行場から乗せてくれた人が,値段も良心的で,何より人が良かったので,もう一度あの人に頼むことにしました.

店を出ると,さっきの馬車のおっちゃんがまだいます.
出てきた私たちを見て,
「お!こいつは最高のタクシーの運転手だ!」
と,一人の若者を連れてきます.
「あ,タクシーはホテルで呼ぶからいいよ」
「何言ってんだ!こいつは最高だぜ!」
「王家の谷までの往復でいくら?」
「5000円だ!どこよりも安いぜ!」
「それより安い値段で提案されてるからそっちにします」
「待て待て待て!いくらだ?それと同じ値段でいいよ」
「高値吹っ掛けられるの嫌いなのでいいです」
「待て待て待て!じゃあここで待ってた俺の時間はどうする?」
「頼んでないし,勝手に待ってたのはあなたでしょ?」
「待ってた分の金よこせ!少しでいいから金よこせ!」

めんどい!

帰りは歩きで,夜のルクソールを見てみようとか言ってたんですが,5分くらい付きまとわれました.



ホテルの前の通りは明るいですが,それ以外は怪しい雰囲気です.
と,道端でアイスを売っていました.
歩きながら食べようと言いながらレジに持っていくと
「1000円」
またか,,,
もうさすがにめんどくさくて,
いらないと言って歩き出すと,
「500でいい!300では?!」
とか叫んでいます.
最後は,子供がアイスを持って追いかけてきて
「200でいいよ!」
200円なら買ってもいいと思いますが,
もうめんどくさくて,そのままスルーしました.

エジプト,,,色々とすごい国です.




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