ギリシア - 神々の住む都市アテネ - Athens in Greece


今日はアテネ (Αθήνα) を観光します.
見所はアクロポリス (Ακρόπολη) だけらしいので,気軽に行きます.

アクロポリスも出遅れると行列になるらしいので,早めに出発.
地下鉄でアクロポリ駅 (Ακρόπολη) を目指します.
切符を買っていると,横の券売機で悩んでいたアラブ系の3人から,片言の英語と身振り手振りで切符の買い方を聞かれました.
説明しながら3枚切符を購入して渡すと,反対側の女性2人からも買い方を聞かれ,それが終わると後ろに並んでいた女の人から,空港までの切符の買い方を聞かれました.
まだ購入したことはなかったですが,値段を事前に調べていたので,画面の表示を見ながら何とか対応.
そう,駅員がいないのです.
以前ドイツに行ったときにも苦労したのですが,駅自体に駅員がいなかったりするので,迷ったり分からないことがあると,周りの人に聞くしかありません.
これも日本と大きく違うところだと思います.

アクロポリ駅に到着し,徒歩でアクロポリスに.
入り口の列は大したことなく,すんなり入場.



ディオニューソス劇場 (Θέατρο του Διονύσου) を通り,


イロド・アティコス音楽堂 (ᾨδεῖον Ἡρώδου τοῦ Ἀττικοῦ) を抜けて,さらに上に向かいます.


何かは分からなかったのですが,突然上から軍隊っぽい人達が,掛け声と共に列をなして降りてきました.
なんだったのでしょう,,,ギリシャでは不意にイベントに当たります.
まあラッキーなんですけど.


大きな石柱の門を越えると


本日のメイン パルテノン神殿 (Παρθενώνας) です.
あー,,, うん という感じです.
パルテノン神殿は,アテネの守護神であるアテナを祭った神殿です.

でも私は,むしろそのすぐ横にある


エレクティオン (Ἐρέχθειον) のカリアティード (女像柱)の方が気になります.
と言ってもこれはレプリカらしいです.
エレクティオンは,アテナの女神像が安置されていた場所らしいです.


アクロポリスからはアテネが一望できますが,本当に高い建物がありません.
これまで見てきたヨーロッパの国にも言えることですが,古い家,街並みを大切にするというのを強く感じます.
それと同時に,最新の技術や素材を使わないことに違和感も覚えます.
日本人的感覚なのでしょうね.

適度に影で涼をとりながら,次の目的地に.


新アクロポリス美術館 (Μουσείο Ακρόπολης) です.


比較的新しいので,中もきれいです.
そしてこの床,ガラス張りになっていて,地下にある発掘された遺跡を覗き込むこともできます.





基本的にアテネから発掘されたものが展示されているようです.


この先の1階は撮影禁止だったので,2階からの全影.


そして,先程エレクティオンで見た,カリアティードの本物です.
前列左から2番目が空いていることが分かりますでしょうか?
以前の大英博物館に行った時のブログでも少し触れましたが,イギリスのエルギンさんがパルテノン神殿からいろんなものを持ち出して,いまだに返却されないので,無言の返却要求だということです.

ちなみに大英博物館の彼女はこちら.→リンク
これを撮った時は,まさかそんな曰くつきのものであるとは思いもしませんでした.



ゼウスとアテナ,対立の図です.
ケンカしたらしいです.

丁度お昼なので,美術館のカフェでランチです.



この美術館のカフェからは,パルテノン神殿が見えます.
世界遺産を見ながらのランチ.
一人旅なので,何か食事に意味を持たせるのは面白いなと思いました.

ランチを終えこの美術館最大のポイント,4階に向かいます.





4隅から撮ってみたんですが伝わりますかね? 
先程見えていたパルテノン神殿,ここからも見えるのですが,それをそのまま平行移動して持ってきた形で,パルテノン神殿の彫像や壁が展示されているのです.
実際のパルテノン神殿を見ながら,入り口にはこんな彫像があったのか,とかイメージできるようになっています.
彫像や壁の色の白い部分は,ここにはないので,後から入れます,といった感じでしょうか.
どこにあるかというと,,,→リンク

またもやこちら,大英博物館です.
自分で撮った写真が,こんな風に繋がるとちょっと面白いですね.
大英博物館では,なぜあんな風に並べられているのかあまりわかっていませんでしたが,新アクロポリス博物館の展示方法のおかげで理解ができました.
まあでもこれらがギリシャに戻ることはない気がしますね,,,

この博物館は地下の遺跡もそのまま見学できるということで,とりあえず行ってみます.




遺跡の上に建つ博物館,なんか面白いなと思ったのですが,何より衝撃だったのは


博物館入ってすぐのガラス張りの床の部分です.
通った時は,まさか下を歩けるなんて思っていませんでしたよ.
日本では確実にあり得ない構造ですよね,,,

さてここからはゆるゆると遺跡を巡ります.
微妙にそれぞれに距離があり,しかも暑すぎるので何とか楽はできないか,,,
と考えているといいものを発見しました.
フランスで使った電動キックボードをギリシャでも発見.
アプリ消さずに残しといてよかったー.
ということで,今回はアテネの町を颯爽と電動キックボードです.
道が悪いので相変わらず乗り心地最悪です.


ハドリアヌスの凱旋門 (Πύλη Αδριανού)



ゼウス神殿 (Ναός του Ολυμπίου Διός).
ゼウスが祭られていた神殿で,大部分が壊れてしまっていますが,元の大きさは相当大きいですよねこれ.
ちなみに,ここでもスリをしている人を見かけました.
遠すぎて何もできなかったですが.


ハドリアヌスの図書館 (Βιβλιοθήκη του Αδριανού)



ローマン・アゴラ (Ρωμαϊκή Αγορά Αθηνών)






アッタロスの柱廊 (Στοά Αττάλου) とそこにあった石像たち



アテナイのアゴラ (Αρχαία Αγορά Αθηνών)



へパエスタス寺院 (Ναός του Ηφαίστου)
もう観光ではなく,完全にハンコ集め状態です.
目的地に到着して満足している状態です.
でもその移動過程で,色々とギリシャの雰囲気は味わえました.





とりあえず落書きだらけです.
街はゴミだらけです.
電車も,電車が通り過ぎた後も落書きです.


まさかのカセットテープ発見です.

遺跡見学のハンコ集めをコンプリートしたので,次はメテオラに行くときに,カナダカップルから教えてもらったスイーツを食べに行きます.
ちょうど暑さで体力も無くなってきましたし.



狭い路地に突然傘が並び,現れたのは映画「メリー・ポピンズ」をフィーチャーしたスイーツショップ「Little Kook」です.






店内はこんな感じ.
花と傘全開といった感じです.

メニューの説明から,チョコレートが多そうなDragon Lave なるものを頼んでみます.


ドラゴン風の何かが来ました.
なかなかおいしかったですが,かなり甘い.
そして多いw 
糖分過剰摂取です.
回復を通り越してちょっと胃が気持ち悪いです.

後は電車でホテルに戻って,飛行場に向かおうと思っていましたが,少し時間があるのと,過剰摂取分の糖分を消費するため,歩いて戻ってみることに.

と,歩いていると面白いものを見つけました.

アテネ中央市場 (Κεντρική Δημοτική Αγορά Αθήνας)です.





色んな木の実や,久々に見た新鮮な魚,元の形が容易に想像できてしまうお肉たち.
しかもめちゃくちゃ安い!
興味本位でウロウロ見ていると,色んな人からどこから来たのか声をかけられます.
さすがにここではアジア人も珍しいんでしょうか.
日本と伝えると
「オー!ジャパーン!コニチーワ!」
とみんな言います.
これ他の国でもそうでした.
日本もこの陽気さを少し見習うべきかもしれません.

と,そこへトラックがバックで入ってきました.


物理的に入らない幅の道と思います.
でも店の人は商品をどけたりしません.
どうするのかと思って見ていたら,,,




ギャー!商品スレスレ!
むしろ若干当たってるくらい!
運転うますぎ!

知り合いのトラック運転手のおじさんが,両サイドに 1 cm でも隙間があれば通れると言っていたのを思い出しました.
本当だったんですね.
というか,店の人が商品をほんの少し動かしてあげればいいのに,,,
その後もスルスルとバックでアーケードを下がっていきました.

市場を後にし,ホテルに向かっている途中で靴の修理屋さんを見つけました.
先日買ったベルトを着けていたのですが,穴が足りなくてスカスカだったのです.
特に何も気にせずに
「すみませーん.ベルトに穴って開けてもらえますか?」
「??」
「ベルトに穴,,,」
τι θα θέλατε;

しまった!英語が完全に通じない!
ベルトを外して穴をあけるジェスチャーをします.
「ah プンチ? ναι ναι
「そうそう パンチ いくらですか?」
「1€」
やっす.

とりあえずベルトを渡してお願いします.
「3つ穴開けてもらえます?」
「スリー; ναι ναι
ναι (ネー) がYesらしいです.
ちなみに「;」が「?」らしいです.

ベルトに穴をあけながら,店主とお客っぽいおじさんが話しかけてきます.
ギリシャ語で
Από πού είσαι;
「??」
お客のおじさんが私を指さした後,飛行機の真似をします.
どこから来たのかを聞かれてるっぽいです.
「あー ジャパン」
「??」
「ジャ パ ン」
「???」
「サムラーイ ニンジャー」
「ah! ラポーニア ! Είστε από την Ιαπωνία!
衝撃です.
「ジャパン」すら通じません.
ギリシャ語で日本は「Ιαπωνία (ラポーニア)」らしいです.
でも結局,共通言語を持っていなくても,ベルトの穴あけのオーダーをし,値段を確認し,どこから来たのかも伝えることができました.
なんとかなるもんですね.

ホテルから地下鉄でシンタグマ広場へ向かい,そこからシャトルバスでアテネ国際空港へ.


チェックイン(正確にはパスポートチェック)と荷物を預け,最後のミッションに挑みます.
通常,海外で購入した免税品はその国から出る時に免税手続きをすることで,税金の一部が還元されます.
しかしながら,EU内ではそれができず,イギリス,イタリア,ギリシャ,そして次の目的地マルタもEU加盟国であるため,通常は免税対象にはなりません.
ところがさらに詳しく調べた結果,イギリス国内から1年以内に出国することを証明できる場合は,免税を受ける事ができる「可能性がある」との情報にたどり着いたのです.
とりあえずよく分かりませんが,Tax refundの担当者に聞いてみようと思ったわけです.
本来はミラノの空港で聞く予定だったのですが,預け荷物と一緒に書類を預けるというミスを犯したため,ここで聞くことにしました.

Tax refundの窓口に着くと誰も並んでいません.
担当者が電話をしていたため,窓口の前で待ちます.
すると後ろから,中国人の団体が来ました.
引率してるっぽい人を先頭に,私の後ろに並びます.
少しして,窓口の人が電話を終えたので質問しようとすると,
「私たちはこれからオーストリアに行くのですが,免税手続きここでできますか?」
まさかの私の後ろから質問開始.
さすがにそれはないだろうと思って,振り返って
「私が先に並んでるんですけど?」
「あんた一人だろ?いいよ後で,こっちは急いでるんだよ!」
いやー ありえない.
と,窓口担当者が少し怒った口調で
「オーストリアはEU加盟国だから免税手続きはここではできません!オーストリアを出る時にしてください!」
「え?ここでできないの?マジで? あー みなさん,ここではできないようですので,飛行機に向かいます
ゾロゾロといなくなります.
私と窓口の人で「なんだあれ?」のジェスチャーです.
今まであまり気にしていなかったのですが,こちらに来て観光地に行くようになり,そこで中国人のマナーの悪さを目の当たりにすることが極端に増えたので,私の中でかなり評価が低くなりました.
ちなみに私の免税に関しては,次マルタに行くのなら,もう一度そこで聞いてみて.でした.

飛行機はもうおなじみ,格安のライアンエアーです.
マルタまで2時間ほどのフライトですが,ここで不思議な体験をしました.
飛行機の席に着くと,隣のおじさんが明らかに風邪をひいていて,ずっとゲホゲホ咳をしていました.
うつったらやだなー とか思いながら,目をつぶります.

飛行機が離陸.
私乗り物で寝るのが苦手で,寝付くのにすごく時間がかかります
.おじさんは相変わらずゲホゲホしています.
30分ほど経ったでしょうか,衝撃と共に飛行機がまさかの着陸!
え!不時着?でも空港だ.
目的地変更??
めちゃくちゃ焦りました.
でも周りはいたって冷静です.
マルタ空港到着のアナウンスが流れます.
多分知らぬ間に寝ていたんだとは思いますが,それにしても明らかに30分寝付けず,そのまま着陸した感じしかしません.
隣でずっとゲホゲホ同じ音が鳴っていたのが原因なのでしょうか?
催眠ってこんな感じなんですかね?
それにしても不思議な体験でした.

飛行場到着が23時.
予約していたシャトルバスに乗ったのが23:30で,ホテルに着いたのが24時くらいだったので,この日はそのまま就寝しました.



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