フランス - 裸の村 ナチュリスト村 - Village Naturiste in France


いきなりですがL君発動です.
「村民全員が裸で暮らすナチュリスト村に行きたいです.」

イタリア旅行の計画を立てているときに,突如L君が言い出しました.
なんでも南フランスにそのような村があるらしく,どうしても行きたいとのことです.
あまりの熱意に,まずは調べてみます.
確かにある.
次に最寄り空港の飛行機を調べてみますが,イギリスからの直行便が毎日出ておらず,土日で行くのは難しいという結論に至りました.

「行きたかった,,,どうしても行きたかったです,,,」

そんな言葉を残してL君は帰っていきました.
そこまで行きたいのなら,ということで,更に離れた飛行場5つをピックアップし,そこから電車やバスで行けないかを確認してみます.
地方空港なので,飛行機が十分に無かったり,あってもナチュリスト村に辿り着けなかったりと,なかなか行くこと自体が難しい場所です.
そして最後の空港,ペルピニャン空港 (Aéroport de Perpignan-Rivesaltes) を確認すると,,,行ける!か?
空港から市街,バスの時間など,複数のポイントが不明確ではありますが,うまくいけば土日で返ってこられるプランが立ちます.
L君に伝えると,
「行きましょう!」
の即答でした.

これが1ヵ月以上前の話です.
今は9月下旬.イギリスはかなり寒くなっています.
これってそもそも裸以前の問題なんじゃ,,,
とか思いながらも,とりあえず目指すことにしました.

飛行機の時間が早いので,前日仕事を終えてから,スタンステッド空港のすぐ横にある,ハンプトン バイ ヒルトン ロンドン スタンステッド エアポート (Hampton by Hilton London Stansted Airport)に行き,宿泊です.
飛行場まで徒歩で行ける距離にもかかわらず,宿泊者の車を格安で預かってくれます.
しかも宿泊費もかなり安いです.
部屋もよく,朝食も早朝から食べることができ,空港を使う人にはかなりお勧めのホテルです.

早朝5時前に空港に移動し,6:40の飛行機でペルピニャン空港へ.



朝日をバックにおなじみのライアンエアー.
もう慣れたもので,問題なく乗り込みます.


ペルピニャン空港へは10時前に到着し,そこからバスでペルピニャン駅に向かう予定でしたが,いい時間のものがなく,ここはタクシーを利用して駅へ.
10:51の電車に乗れるとベストなのですが時間がギリギリです.
10:30頃に駅に着き,大慌てでチケット売り場に.
6人程待っていますがなんとか行けるかも!
,,,,,,全く列が進まない.
こちらに来て思っていたことですが,みなさん効率的な仕事より,自分の持ち場を重視します.
受付は一人,購入者は何かややこしそうなことをずっと言っているため,一向に列は進みません.
その横で談笑している2人.
あんたたちが対応してくれたら列が進むのでは,,,とか思いながら10分経過.
ふと近くにチケット購入機らしきものを発見.
私だけ大急ぎで列を外れます.
使い方は全く分かりませんが,これまでの経験で何とかできそう!
目的地の駅を入力し,チケットが表示され,,,ない!
恐らく時間がギリギリ過ぎてもう表示されなかったのでしょう.
そうこうしている間に,並んでいたL君の番に.大急ぎで行き先を伝えると
「もう時間ギリギリだから無理でしょ,次の電車にしなさい」
20分近く前から並んでたよ!と言いたいのを抑えて,しぶしぶ次の13:20のチケットを購入.
プラットホームに行くと,いつも通り少し遅れて乗りたかった電車が出発準備中.
乗ってやろうかと思いましたが,チケットが違うと罰金とか聞いていたので,おとなしく諦めました.

とりあえず電車まで時間があるので,昼ご飯でも食べに


おいしそうなカレー屋さんを見つけました.
ゆるゆるとお昼ご飯を食べ,13:20の電車に乗り14:46にアグド駅 (Gare d'Agde) に到着.


ここからローカルバスに乗るのですが,オフィシャルのHPに複数の時刻表があり,どれが正しいのかわかりませんでした.
ということで現地確認です.
現地の時刻表と周りの人に確認し,15:35のバスに乗車.
そして16:14,とうとうナチュリスト村 (Village Naturiste) に到着です!


正直着けるかどうかかなり心配していたので,少々トラブルはありましたが,プランナーとしては無事着けたことが何よりです.

予約していたホテルに向かいますが,入り口が見当たらない,,,と,急に小さなドアが開いて,招き入れられました.
え?ここが受付?というような小さな部屋でした.
名前を伝えると,宿泊料を請求されました.ネットで払っていることを伝えると
「あ,ちょっと待って,その辺よく知らないんで」
と携帯で誰かに確認しています.
ここで英語を話せるのはこの人だけですが,ホテルのシステムはよく分かっていないようです.
大丈夫かここ,,,

とりあえず宿泊費については確認がとれ,部屋に案内されると,,,
ダブルベッドじゃないか!
ホテルの予約も私が担当していますが,毎回ツインの部屋を探して予約しています.
今回もそうしたはずなのですが,,,
先程の人に伝えに行きます.
「あ,よく分からないんで確認するわ」
まあそうなりますよね.
しばらくしたら,確認が取れたらしく,ホテルの建物から少し離れた場所に案内されました.
昔アパートだったのを改造しただけであろう建物です.
ソファーベッドと普通のベッドしかなかったですが,まあもういいか,ということになりました.

もう日はかなり傾いてきていますが,明日の朝には帰らなければならないので,とりあえず村の散策に行きます.
天気は先ほどまで大雨だったのですが,奇跡的に雨が上がりました.
ただこの寒さで裸の人なんていないのでは,,,と歩き始めると,やはりみなさん服を着ています.

上だけ

なんだこの違和感.
そしてたまに全裸の人もいました.

5,60代のオジサマばかり.

そもそも年齢層が5,60歳の人しかいないのです.

とりあえずビーチに行ってみます.
めちゃくちゃ寒いです.
まばらに人がいますが,みなさん服を着ています.

微妙に.





そしてL君発動です.

「脱ぎましょう!」

まあ予想はできていましたし,ここまで来たわけですからね.
服を全て脱いで,裸でビーチを歩きます.
元々覚悟はしていたのと,周りの服装も微妙なので,大して羞恥心はなく,謎の開放感と,体温の急激な低下を感じます.

すれ違う人から「ナイス!」「クール!」等のお言葉をもらいながら歩くこと数分.
「じゃあ行ってきます!!!」
L君が走って行ってしまいました.

海へ.

さすがに真似できません.
泳いでます.
あ,でもすぐ戻ってきました.
「サブいっす!!」
そうだと思います.

村を散策しながら部屋に戻ります.
ゲイバーが大好きなオジサンと仲良くなったり,迷子の全裸オジサンを発見したり,全裸の写真撮影会を発見したり,とりあえず非日常であることは間違いありません.
でもすべて5,60代のオジサマ達です.

8月の気候がいい時であれば,結構若い人たちも来てたりするらしいです.
「なぜ俺はもっと早くこの村を見つけることができなかったんだー!!」
と何度もL君が嘆いていました.

とりあえず晩御飯をということで,L君に探してもらうと,いい所があるということで行ってみます.
村を出てすぐのLa Poissonnerie du Capというお店です.






すごーい!さすが海沿い!さすがイギリス外!
私海鮮は食べるのがめんどくさくて苦手なのですが,ここはおいしくいただけました.
ちなみに周りで食べていたオジサマ,オバサマ方の服装がかなり攻撃的,,,
そう,実はこの村はこれからが本番だったんです.

食事を終え,明らかに不完全燃焼なL君が言います.
「このままじゃ帰れないっす!」
服を脱ぎ,先程ショップで購入したTバックを装着し,戦闘態勢に入ります.
私は普通に服を着たままです.
寒いし.

普段着とTバックの二人が道を歩きます.
明らかに絵的におかしいだろうと思っていたのですが,この村ではそうはなりませんでした.
クラブのような店がオープンし,そこにかなり激しい服装のオジサマオバサマ達が!
Tバック一丁のL君がそこまで浮いていない(浮いてはいますよ).
なんだこの謎空間は,,,
もう完全に"見学者"の立場で村を周ります.
激しい服装のオジサマオバサマの社交場です.
つまりここは,昼は開放感を味わいたい人たちが集まり,夜はちょっと羽目を外したいオジサマオバサマ達が集う謎の村だったというわけです.
世界には,色々な場所があるのだなと感心しながら,一方でなぜ私はここにいるのだろうと問いかけながら,夜は更けていきました.



コメント