イタリア - コロッセオ フィレンツェに移動 PRADAアウトレットからの人命救助 - Rome and Florence in Italy


本日の第一目的地はコロッセオ (Colosseo) です.
コロッセオ入場の行列を回避するため,昨日ほどではないですが少し早めにホテルを出ます.
開場の8:30入場チケットをネットで予約済みです.



ホテルで朝食をとり,いざ出発です.
切符の買い方も駅からの道も,初日に確認済みなのでスムーズに到着.
まあ少し並ぶか,程度の行列に並び,荷物検査を終えコロッセオ内部へ.









実際には天幕が張られ,直射日光が遮られる工夫があったり,地下から舞台へ剣闘士や猛獣を登場させるリフトがあったり,水を張って模擬海戦をしたりとかなりハイテクな建物だったようです.
収容人数は5万人程.
昔ここで,本当の剣闘や処刑が行われていたと思うと,それが形を残していること自体がすごいですね.
イタリアが舞台のジョジョ第5部のボスキャラ,ディアボロのポーズで写真を撮ったりして,無駄な体力を消耗しました.

次にすぐ隣にある遺跡群,フォロ・ロマーノ (Foro Romano) に向かいます.
こちらはコロッセオと共通券です.







正直遺跡群って,荒廃した場所に崩れた建物が並んでいるだけで,あまり期待はしていなかったのですが,これだけ広いと昔の街並みや雰囲気など,全体像が想像できますね.
思ったよりすごいな,と感心しながら,定期的に影に隠れます.
暑いのです.

腕を水道の水で濡らしてみるも,涼をとれるのは束の間で,すぐに乾いてしまいます.
でも晴れていると写真も綺麗ですし,ありがたいことです.
最後に,全景を撮るために丘に登りましたが,途中で引き返そうかと思うくらい暑かったです.



テルミニ駅に戻り,L君が初日から目をつけていたパスタ屋さんで昼食.
本場イタリアのパスタなのか,ものすごいチーズの濃さです.
チーズ好きの私ですら濃いと感じたので,L君は途中でギブアップ.
普段はメニューを2つか3つ頼んで,私が1つ食べきれず,L君に残りを任せるのですが,今回は私がガッツリ食べることになってしまいました.
お腹パンパンです.

ローマの要所を周り終えたので,次の目的地フィレンツェ (Florence) に向かいます.
移動は電車です.


思ったよりも早めに観光を終えたため,予約していた電車を早い時間のものに変えられないかと交渉してみましたが,10€かかるということで,テルミニ駅で少し待ち,フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅 (Santa Maria Novella:SMN) に向かいます.
こういう交渉を繰り返しているうちに,英会話能力に加え,英語でどのように話せば相手に伝わりやすいかが分かってきました.
(元々日本語でも人に物事を伝えるのが苦手なので,,,)

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に着き,ここでいったんL君と別行動です.

L君はそのままフィレンツェ観光へ.
私そのままローカル路線に電車を乗り換え,モンテバルキ (Montevarchi) という片田舎の駅を目指します.
L君と離れたとたん,ものすごいスコールが降りました.
電車移動中だったので問題ありませんでしたが,二人一緒の時だけ晴れるシステムのようです.
観光客など誰も乗っていない電車で約40分,田舎のさびれた駅,モンテバルキ駅に到着し,そこからタクシーで20分程度



PRADAの工場の横にある,アウトレット店 SPACE に到着です.


周りはこんな感じ.

内部は撮影禁止なので写真はありません.
別にブランド物が好きなわけではないのですが,わざわざブランド物買うためだけにイギリスまでくる人がいるというのを聞いて,じゃあ行ってみようと思ったわけです.
フィレンツェには The Mall という有名なアウトレット施設があり,そこには色々なブランドの店があるそうですが,こちらのSPACEの方が到達難易度が高いということだったので,完全に冒険の目的地として選んでみました.

ブランド品なら質はいいだろうということで,バッグ,サングラス,ポーチ2個,ベルトを買って12万ほどでした.
後で詳しく書きますが,免税申請ができたので,もう少し安くなると思います.
ちなみにこれも後で書きますが,通常の店で同じものの値段を確認したところ,2倍以上していました.
日本では更に高くなるそうです,,,
値段なんてあってないようなものですね,,,

買い物を終え帰ります.
田舎なので,来るときの運転手さんから,帰るときに電話してくれと名刺をもらっていました.
電話をしてみると
「すまねえ!忙しいから無理だ!」
え?こんな田舎でどないせいと,,,

店内に戻り受付で聞いてみると,タクシーを呼んでくれることに.
20分ほどかかるということ.
駐車場の見えるベンチで一人座って待ちます.
のどかな田園風景です.
他に誰もいません.

と,通りがかったバスの運転手さんと目が合いました.
そしてまさかのバスが少し先で停まったのです.
え?乗せていってくれるの??
とりあえずバスに近寄ります.
「どこに行きたいんだい?」
「モンテバルキ駅です」
「それじゃああそこで待っててもだめだよ,残念ながらこのバスは向かわないけど,待つならこの先のバス停だよ」
「あ,でもタクシー呼んでもらっているので」
「ああ!それなら大丈夫だ!バスもここから少し距離があるからね!チャオ!」
イタリア人ほんとにいい人が多いです.
人が乗っていなかったとはいえ,路面バスがバス停でもないところで停まったことに驚きです.

20分経ってもタクシーは来ず,次に通りがかったバスも停まりそうになったのでOKサインと笑顔で合図すると,OKサインと笑顔が返ってきました.
ほっこりしますね.

40分ほどでタクシーが来て,モンテバルキ駅に.
本数の少ない電車の時間が迫っています.
こちらの電車は切符を買った後,無賃乗車防止のため機械で打刻をしなければなりません.
ところが打刻機に切符を入れても打刻できない!
焦っていると近くにいた人が
「小さい切符はこうやって通さないと打刻できないよ」
と教えてくれました.
ほんとありがたい.
こんな感じで無事買い物を終え,サンタ・マリア・ノヴェッラ駅まで戻ってこれました.
ちなみに,車内で無賃乗車の女の子3人組が捕まっていました.

ホテルでL君と再合流します.
L君曰く,フィレンツェは本当にきれいな街で,夜景も楽しみだ,ということです.
ちなみに,フィレンツェは街自体が世界遺産です.
時間は20時前,まずは食事に向かいます.






L君ご推薦の,ちょっと小ぎれいなレストランで夕食.
ポテトの味付けがおいしく,お肉も珍しく柔らかく,おいしかったです.
ただ,どこに行ってもマッシュポテトは口に合いません,,,

食事を終え21時過ぎ,フィレンツェの街を見ながら,夜景がきれいだというミケランジェロ広場に向かうことに.
この時はまさかあんな事件に巻き込まれるとは欠片も思っていなかったです.




フィレンツェの街はどこを歩いてもきれいでした.
狭い路地ですら,危ない雰囲気はなく,きれいな印象です.



夜のヴェッキオ橋 (Ponte Vecchio) .
なんでも絵になります.

30分ほど歩いて,目的地ミケランジェロ広場へ.


確かにきれいではありましたが,ブログで書かれているような,世界で一番夜景がきれい広場 とか,世界中を回った私が絶賛! というほどのものではないかな,という感じです.

と,どこかから音楽が聞こえてきます.
下の方で野外イベントをしているようです.
ここでL君発動です.
「行ってみましょう!!」
マジかw 行くのかw 
道もわからないまま,音を頼りに初めての土地を下ります.

思ったよりあっさりイベント会場に到着.
無料で入れるようなのでとりあえず侵入してみます.


スピーカーの音質が微妙で,音楽も(分かりませんが)何となく微妙.
お客さんは若い人ばかりですが,ノリが何となく微妙.
でもまあ見知らぬ土地でここまで来たことがすごいなとか言いながらホテルに向かいます.

ホテルに向かっている途中,石の台に倒れこんでいる女の子と,それを心配そうに見つめる3人の女の子とおじさんがいます.
見ると,女の子は白目をむいています.
救急車を呼んだ方がいい状態だけど,周りに知り合いがいるし大丈夫かな,,,
と思っていると,L君再発動です.
「あれほっとくのはまずいですよね,,,」
そう思いはしましたが,一般の人には英語すら通じない可能性があるイタリア.
L君のこの一言が無ければ通り過ぎていたと思います.
さすがに少し悩みました.
L君は「俺は英語話せないっす」という顔で見ています.

勇気を振り絞って
「友達大丈夫ですか?」
「友達じゃないんです」
やはり聞き取りにくい,そして友達でもなかった,,,
「この状態救急車呼んだ方がいいと思いますよ」
「やっぱりそうですよね,,,」
4人が顔を見合わせますが,動きがありません.
「私はイタリアでの救急車の呼び方を知らないので,だれか呼んでもらえます?」
「分かった.私が呼ぼう」
今まで空気だったおじさんがやっと電話をかけ始めます.
「話しかけたら反応しますか?」
「やってみます」
女の子がイタリア語で何か話しかけます.
意識朦朧でろれつもめちゃくちゃですが,ちゃんと回答は返ってきている様子.
「話しかけ続けてあげてください」
と伝え,もう一人の女の子に状況を尋ねると,男と二人でいたが,急に男が走り去り,女の子は倒れたままだったと.
男が助けを呼びに行ったと信じて,少し待っていたと言います.
怪しすぎる状況です.
倒れている女の子は,イタリア語なので何を言っているか分かりませんが,少しずつ意識が戻ってきている様子.

と,立ち上がろうとしてそのまま後ろに倒れ込みました.
その頭と背中を支えて空中でキャッチします.
意識のない状態で地面に倒れこんで頭を打つと,かなり危険なのです.
いろんな場面で思いますが,器械体操の講師をしていた経験は,色んなところで役に立ちます.

それにしても救急車が遅い,既に20分は経っています.
私にもたれかかったままの状態で女の子がイタリア語で話しかけてきます.
どうやら自己紹介をしているようですが,もちろん分かりません.
すると残りの3人の女の子が「○○よ」「○○」「○○よ,よろしく」みたいに,もたれたままの女の子と映画みたいに握手をしていきます.
ん?俺もすべき?いや,さすがにこの状況は無理だ.
とL君を見ると,
「俺も無理っす」
同じことを考えていた模様.

と,そこへ救急車の音が!
ここだと知らせるために,おじさん(今まで空気)とL君が手を振り止めに行きます.
が,救急車素通り!
先程のイベント会場まで行ってしまいました.
あちらで患者が出たと勘違いしたのでしょう.
ところがおじさん
「あれは違う救急車だったようだね」
いや,多分あれだと思うけど,,,

倒れこんでる女の子がおぼつかない動きで何かを自分のカバンから探し始めます.
通訳してもらうと携帯がないとのこと,このころにはかなり意識が戻ってきていました.
とそこへ,先程の救急車が戻ってきました.
結局到着まで1時間ぐらいかかったんじゃないかと,,,
救急隊が女の子に話しかけます.
「まったくー,飲みすぎたらだめだろー?」
そんな感じです.
先ほどまで白目剥いて倒れてたと伝えたかったですが,それより前に,今まで完全に私にもたれかかった状態だった女の子が立ち上がりました.
そして救急車はいらない的なことを多分言ってたと思います.
え?そんなに一気に回復するもんなの??
ただやはりフラフラで一人では立てず,膝などもケガをしていたのでそのまま救急隊に預けました.
4人に別れを告げ今度こそ帰路に.
走り去った男が携帯を盗んだんでしょうか?
何があったのかは定かではありませんが,文章にしてみてもやはり稀な体験をしたと思います.
L君の行動力には本当に感服です.

時間は00:30.
日が変わってしまっていました.
とりあえず帰り道にある,明日の目的地,サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂 (Cattedrale di Santa Maria del Fiore)の写真を撮ってみます.





ものすごい迫力なのですが,先程の事件の印象が強すぎて,わー すごーい みたいな感想しか出ません.
写真を撮り終えホテルに帰り,部屋で先程の事件の話をしていたら,横から壁ドンを喰らったので,その後早々に寝てしまいました.



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